吉田都さん 引退公演 「Last Dance -ラスト・ダンス-」」
&
「LAST DANCE~バレリーナ吉田都 引退までの闘いの日々~」
(ドキュメンタリー番組)
感想
「NHKバレエの饗宴」特別企画
吉田都さん 引退公演「Last Dance -ラスト・ダンス-」
(in 東京・新国立劇場 2019年8月7日、8月8日上演)
BSプレミアム 11月18日(月)放送
「LAST DANCE~バレリーナ吉田都 引退までの闘いの日々~」
最終公演、そして引退までの日々を追ったドキュメンタリー番組
BS1 11月24日(日)放送
吉田都さんの引退公演と、ドキュメンタリー番組がテレビで放送されていたので観た。
バレエは、まーったくのド素人な自分。 (/ω\)
バレエの舞台は、ほんのちょこっーとだけ、レッスンレベルの舞台を目にしたことはあったけど。
バレエの舞台をガッツリ観たのは、今回が初めて。 (テレビ番組だけど)
バレエって、すごい身体能力がいるんですね。
アクロバティックな技術が満載で、自分の中のバレエのイメージが反転したぐらい、ビックリした。
「アナスタシア」から 第2幕 パ・ド・ドゥ
平田桃子 (英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ プリンシパル)
ジェームズ・ヘイ (英国ロイヤル・バレエ ファースト・ソリスト)
平田桃子さんの最初の腕や指先の動きだけで、なんかすごい、なんか違う...って思ったぐらい、2人の踊りに見入ってしまった。
「くるみ割り人形」より グラン・パ・ド・ドゥ
平野亮一 (英国ロイヤル・バレエ団 プリンシパル)
ヤスミン・ナグディ (英国ロイヤル・バレエ団 プリンシパル)
これが、吉田都さんが命がけ...って「バレリーナ 踊り続ける理由」 (吉田都 著)で書いてた、「くるみ割り人形」かー。
平野亮一さんのジャンプ力が、ヤバいぐらいすごい。
ジャンプしたとき、静止したまま平行移動してるように観えたし。
ヤスミン・ナグディさんのバランス感覚と、ブレずに回ってる回転軸とか。
英国ロイヤル・バレエ団のレベル...半端ない。
そんな英国ロイヤル・バレエ団の頂点にいた吉田都さん...すごいや。
あ...平野亮一さんがヤスミン・ナグディさんが回転しているのを支えているとき、
ろくろを回してるように観えたり。
バレエのタイツ姿が、露出に問題がある人に観える自分は...。
どうしようもないド素人です。 (すみません)
吉田都さんの感想。
「白鳥の湖」より 第4幕 パ・ド・ドゥ
吉田都
フェデリコ・ボネッリ (英国ロイヤル・バレエ団 プリンシパル)
「白鳥の湖」は、全ての演目とは違う世界観だった。
照明演出の効果もあるのかなって思って、何度も観たけど、そういうレベルではなかった。
「白鳥の湖」の演目を初めて観たから、何がすごいかとか、細かいところとか、全くわかんないけど。
舞台の上を、スーッと泳ぎ切るように踊っていて。
これが、吉田都さんのすごさなのかなーって思ってしまった。
衣装も、英国ロイヤル・バレエ団で踊っていた当時の衣装だったらしい。
英国ロイヤル・バレエ団で踊っていた吉田都さんが、ラストダンスとなるこの舞台で、再び甦ってたのかなー。
「ミラー・ウォーカーズ」
吉田都
イレク・ムハメドフ
イレク・ムハメドフさんって、吉田都さんが英国ロイヤル・バレエ団に在籍していた時のパートナーらしい。
二人にしかわからない空間なのか。
二人の歴史を知らない自分には、舞台の真意をわかることは出来ないであろう演目。
この演目に隠されたストーリーって、すごいのかもしれない...んー。
ドキュメンタリー番組で観た、イレク・ムハメドフさんの、
いろんな言い訳に隠された、頂点にいたという上質なプライドと、
幾度も見せた紳士っぷり。
イレク・ムハメドフさん...いいキャラしてるなー。
吉田都さんって、体力の限界による引退ではないって思っていたし。
吉田都さんの書籍を読んだり、花總まりさんから伝わることとかで、自分の中での吉田都さんのイメージ像って、それなりにあったんだけど。
ドキュメンタリー番組に出てきた吉田都さんが、自分のイメージしていた吉田都さんとは全然違って、かなり戸惑った。
めっちゃイケイケで、次のステージを見つけたから、中途半端なことはしないで、キッパリと引退公演しまーす。
ってなイメージを、吉田都さんに持ってたぐらいだし。 (笑)
そんなイケイケなイメージを持った吉田都さんのバレエが観たくて、吉田都さんの引退公演のチケット争奪戦に参戦して...敗北した自分。 (爆笑)
ってことで、吉田都さんのイケイケなラストダンスを期待していたので、
吉田都さんの引退公演までを追ったドキュメンタリー番組を観て、惜しまれて引退するんだから、やっぱり体力的限界だったか...っと、ちょっと残念に思ったり。
っと同時に、
世界のトップにいる人って、全然、自分の想像の域を遥かに脱していて、超ハイレベルだったし。
自分の視野の狭さ、観ている世界が小さすぎることに、自分、ダッセーって思ってしまった。
吉田都さんって、体力の限界からか、ボロボロになった羽で、いろいろな困難を抱えて、
それでも、最後のダンスを踊ろうとするという姿...に、最初は番組からは観えたけど。
本当は、ものすごい精神力の強さと、超プライドの高さを持ってる、
意識バリバリ高い系で、明確な全体像を追い求める完璧主義者...じゃん。
って、ドキュメンタリー番組に出ていた吉田都さんを観てたら思った。
あぁぁ、超ハイスペックなプロ根性を持つ人が、限界の全力で魅せた最後のステージ、生で観たかったなー。
っつか、吉田都さんの周りにいる人たちって、全ての人が、超ー意識高い系だった。
超ハイレベルな世界と、超絶な意識高い系の人たちの世界...。
見たことのない世界、知ることのなかった思考の集まり。
それぞれ道のりは違えど、たどり着こうと目指しているのは、同じ超ハイレベルなステージ。
舞台関係者、すべての人が求めている世界が、より高い世界へ...ってやつで。
一流の目標値を持ってて、それぞれがその高みにどうやってたどり着けるかを探る。
高いレベルの世界って、見てるものが違うって思わされた番組。
向上心とは無縁の、無気力な人ばかり...なところに、長く居すぎたな...って感じの自分には、
向いてる方向性、求めているレベルがあまりにも違う世界の存在に、
だから、上を見ている人は、より高いステージに行こうと目指すんだな...って思ってしまった。
花總まりさんの舞台への取り組みや、創り出される舞台の世界とか、考え方とか。
花總まりさんの描いている地図って、自分の中ですごい刺激になるし、この人に近づきたいなーって思うし、マジで好きな人。
一方、
吉田都さんは、自分の思考に存在すらしなかった世界にいた人。
吉田都さんのような視界で見る世界もあるんだな。
知らないことが多すぎる自分。
世界というのは、本当に壮大で、無限だ...。
あと、番組を観て、なんとなく思ったんだけど。
本当の意味の「ラストダンス」って...何だろう。
......。
頑張ってました...って言えるのは、結果が得られたときだけ...今の、自分の場合。
結果が出なければ、時間がただ経過しただけで、何も残らない。
...不安しかない。
頑張ってるって言える人って、すごいなーって思う。
キラキラしてるし。
結果も出してるから、なおさら。
頑張ってます...って言えるように、もう少し頑張ろう。
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